会社設立の際には現金以外での出資も認められています。

車や不動産、営業権など手持ちの資産を出資することで資本金を大きくすることができます。これを現物出資といいます。

現物出資財産が市場価格のある有価証券で定款に記載された額を超えない場合には、検査役の調査という面倒な手続きが不要になります。

現物出資には株券のような有価証券も可能ですが、上場された株でなくてはいけないのか、日々価格が変動する取引所にされた株券の評価はどうするのかといったことについて書いてみたいと思います。

 

市場価格のある有価証券とは

「市場価格のある有価証券」について定款に記載された価額が当該有価証券を超えない場合には、検査役の調査が不要になります。

この「市場価格のある有価証券」とは金融商品取引法にいう有価証券のことです。

具体的には以下のようなものになります。

  • 取引所に公開された有価証券(株式、債権、投資信託等)
  • 店頭登録株式(外国における店頭登録を含む)
  • 日本証券業協会によるグリーンシート銘柄株式

 

市場価格の決定方法

市場価格は有価証券の場合日々変動するので次のもののうち高い方を市場価格とします。

  1. 原始定款認証日における、当該有価証券を取引する市場での最終価格(当該日に売買取引がない場合または当該日が当該市場の休業日に当たる場合にあっては、その後最初になされた売買取引の成立価格)
  2. 原始定款の認証日において当該有価証券が公開買い付け等の対象であるときは、当該日における当該公開買い付け等の契約における当該有価証券の価格

基本的には定款認証日の取引所での最終価格となるので、その日に有価証券の価格の暴落があった時には注意が必要です。

 

500万円以下であればこうしたことを気にしなくてよい

有価証券を使って出資をする場合、定款に書かれた現物出資財産の合計がが500万円以下であれば上記のような点に配慮する必要はありません。

500万円以下の出資については検査役の調査は不要となります。

許認可用に株や国債を出資に使う場合には500万円以下にしておいた方が手続きは楽ですね。

 

まとめ

会社設立時において有価証券での出資を使った設立は少ないですが、使い方によっては有効なスキームが組めます。

資産管理会社の設立などでは有価証券での出資の出番もでてきます。

こうした細かい規定についても知っておくといいと思います。