平成29年5月29日(月)から、全国の法務局において、各種相続手続きに利用できる新しい証明書の発行が行われます。

これは「法定相続情報証明制度」と呼ばれます。

「法定相続情報証明制度」でできることと、証明書の取得の仕方について解説いたします。

 

法定相続情報証明制度の概要

新しい相続の証明制度は簡単にいうと、相続関係の証明書として使われていた亡くなった人の出生から死亡までの戸籍の束の代わりに、相続関係の証明書を1枚発行してくれる制度です。

この証明書のメリットとしては、

  • 同時に複数の預金口座の名義変更が楽にできる
  • 管轄の違う登記所に相続登記の申請が楽にできる
  • 税務署への戸籍関係の提出書類として使える

ということです。

正直制度開始時点では、ほとんどメリットを感じられないかと思います。制度開始時点で法令が整備されているのは不動産登記に関してのみです。(不動産登記規則第37条の3)

金融機関の手続においてこの証明書が使えるかどうかわかっていません。

 

法定相続情報証明制度の目的

この制度の目的としては「相続手続きを簡素化して登記未了の土地を減らす」ということになっています。

しかし、結局出生から死亡までの戸籍を集めるということで、相続登記には本来不要な出生から10歳ぐらいまでの戸籍まで集めなければならないケースが出てきます。

とりあえず従来から手続きが簡素化されるということはほとんどなさそうです。

むしろこの制度の本当の狙いは、削減された法務局の人員の確保というところにあるみたいです。

もう少し国民が使いやすい制度になっていくといいですね。

 

法定相続証明情報の取得方法

取得の手続

1.亡くなった人の出生から死亡までの戸籍謄本等を収集

2.相続関係を一覧図にしたものを作成

3.申出書を作成し、戸籍と一覧図を提出

以上を法務局で行うと相続関係の一覧図の写しに登記官が認証のハンコを押したものを無料で発行してくれます。

 

申出をすることができる人

申出をすることができる人は

  • 相続人
  • 法定代理人
  • 民法上の親族
  • 資格者代理人(弁護士、司法書士、土地家屋調査士、税理士、社会保険労務士、弁理士、海事代理士、行政書士)

に限られています。

申出をすることができる法務局

  1. 被相続人の本籍地
  2. 被相続人の最後の住所地
  3. 申出人の住所地
  4. 被相続人名義の不動産の所在地

の4つです。

申出は郵送によることも可能です。

 

法定相続情報証明制度についてのご相談も受け付けています

今のところ、亡くなった方や相続人が日本国籍を有しないなど戸籍を添付できない場合には、この制度を利用することができません。

死後認知や被相続人の死亡時に胎児であったものの出生など、相続人の関係が後から変わるような場合については、再び申出をすることができます。

新しく始まる制度なのでその他いろいろと疑問点も出てくるかと思います。

弊所でも専門家として分かりやすくご説明いたしますので、お問い合わせいただければと思います。