平成29年4月1日から改正特定非営利活動促進法が施行されました。

今回の改正ではNPO法人の事務手続きががらっと変わりますので注意が必要です。

我々司法書士の登記にも関係してくる部分なので改正点は要チェックです。

 

法改正で変わるNPO法人制度

今回の改正で取り扱いが変わるのは、法人の運営と認定制度・仮認定制度に関しての部分です。

詳しくは、内閣府NPOホームページに記載されています。

 

法人の運営に関しては

  • 認証の縦覧期間が2ヵ月から1カ月に短縮され、現行の公告に加えてインターネットによる公表を可能とすること
  • 資産の総額が登記事項でなくなり、貸借対照表の公告が必要になる
  • 事業報告書等の備え置き期間が3年から5年に延長される

という点が大きな改正点です。

特に毎年必要だった資産の総額の登記がなくなります。

知らないとそのまま登記申請してしまいそうですね。

平成30年10月をめどに、組合等登記令も改正され「資産の総額」はNPO法人の登記事項ではなくなる予定です。

※現在の組合等登記令では、資産の総額は登記事項で、事業報告書提出から3ヶ月以内に登記申請をすることになっています。

かわりに

  1. 官報に掲載する方法
  2. 日刊新聞紙に掲載する方法
  3. 電子公告(内閣府のポータルサイトをりようする方法を含む)
  4. 公衆の見やすい場所に掲示する方法

の4つの内から一つを選んで貸借対照表を公告することになります。

3,4が一般的な方法になりそうですね。

注意しなければいけないのは、

現行の定款で公告をする方法が「官報に掲載してする」となっている場合、毎年官報公告の費用が最低でも7万円以上かかってしまいます

定款の公告をする方法を変更して、

「ただし、法代28条の2第1項に規定する貸借対照表の公告については、内閣府NPO法人ポータルサイト(法人入力情報欄)に掲載して行う。」

といった部分を定款に記載した方がいいですね。

定款変更や管轄の役所への変更届が分からない方はお問い合わせフォームよりご相談下さい。

また、認証の縦覧期間が2ヵ月から1カ月に短縮されるので、いままで4カ月ほどかかっていたNPO法人の設立が1カ月短縮されるかもしれません。

スピーディーに非営利事業を始めたいなら一般社団法人の方がおすすめですが、NPOの設立の認証が早くなるのはありがたいことですね。

 

認定制度・仮認定制度に関する事項の改正点

認定制度・仮認定制度に関する事項の改正点は、

  • 海外への送金又は金銭の持出しに関する書類の事前提出義務が不要になる
  • 役員報酬規程当の備え置き期間が、「翌々事業年度の末日までの間」から「作成の日から起算して五年が経過した日を含む事業年度末日までの間」に延長
  • 認定NPOの役員報酬規程の閲覧・謄写の期間が「過去3年間」から「過去5年間」へ延長
  • 「仮認定」NPO法人の名称が「特例認定」NPO法人になる

といった点です。

書類の保管期間が延長されるので誤って処分しないように気を付けなくてはならないですね。

 

貸借対照表の公告と書類の保管期間の延長は忘れずに

今までは、税理士が貸借対照表を作成して、司法書士が資産の総額の登記を行うという流れがありました。

これからは、事業報告書を作成した運営者が、貸借対照表を受け取って自分でインターネットや施設の掲示版などを使って公告していくことになりそうです。

司法書士の仕事は減ってしまいますが、透明性が高まると同時に事務の負担も減るのでいい制度ですね。